Amalgam Blog

まだ終わってないけど

関東ブロックの予選が終わりました。
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最も参加チーム数が多かった中高生グローバル部門は20チームぐらい出ていました。
うち全国大会への推薦枠が9チーム

ただし推薦の最低条件に「ミッション・コンプリートしていること」という不穏な文字が

ミッションコンプリートとは
  • ベースから出て帰還する
  • ピン球を運ぶ
  • ピン球を持ち帰る
  • チャレンジボールを運ぶ
の4点セットですね
高校生まで出ているとは言え、結構厳しいよなぁとは思っていました。

競技は2回あったのですが、1回目でミッション・コンプリートしたのは2チームだけ
「え、これ大丈夫なん??」
って思っていましたが、謎の修正力で2回目で5チームがミッション・コンプリート

練習フィールドも無い中であれだけちゃんと修正できるのは、正直びっくりでした。逆になんで??
本当になんでそんな芸当ができるのかは分かりません。私だったら諦めています。(というかその場でチョットいじってテスト走行無しで直るような不具合は、大会に至るまでの段階でほぼ全て潰れているべきです。)

というわけで1回目の重複を差っ引いて、計6チームが全国大会へ推薦されました。おめでとうございます。

残った3枠はどうするのかなと思ったら、そのまま空席でした。
まぁ全国大会は結構気合い入れてメディア露出もしている(少なくともロボカップよりは)ので、見栄えのいい競技会にしたいのは少なからずありそうです。







やっと部品が届いたので組み立てます。

まずはシリコンチューブのカットから
きっちり高さを揃えて切りたいので、写真のような治具を作りました。
穴にチューブを通した状態で隙間にカッターを差し込むと、キッチリ4mmで切れます。
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必要個数だけ切って次にIMG_2276

ブッシュ2個とピンを合わせてサブローラーの完成です。
これを合計17個作ります。
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ちょっとゲンナリする部品点数ですが、チマチマやっていきます。
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そして出来上がったのがこちら
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試作一号機にしては上出来な感じです。
若干ローラーの回りが悪かったりと改善の余地はあるのでもう少し詰めてみます。

例のSPIKEマシンに装着したのがこちら

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結構いい感じじゃないでしょうか。
というわけで実際に走らせようと思ったところ...
ついうっかりしていて、オムニホイール一個分の部品しか購入していませんでした。一輪しか作れません。愚か者...

急いで発注しましたが、よりによって納期7日の部品なので、また再来週です...

追記:発送予定日は11/01です。はぁ

大会までちょうど一ヶ月ぐらいでしょうか

ノード大会のローカルルールが公表されました。



概要としては
  1. ライントレースを複雑にするようなレイアウトを出さないよ
  2. 救助に取り組んだ際に得点する機会を増やすよ
といった内容です。


(1-1) ギャップの前後の直線は最低で10cmとする
 元が5cmと結構短く、これに対応しようとするとライントレースの精度をかなり上げないといけません。それはしなくてもいいよ、という感じでしょうか

(1-2) 障害物は直線上に置かれる
 障害物を検出したら、その裏側に線が続いているよ、ということですね。ただ障害物の前後まで直線が担保されているわけではないので、決め打ちで線を探すのは少し危険かもしれません。 

(1-3) 減速バンプの多くはラインに対して垂直に置かれる
 減速バンプは何かと凶悪な課題の一つですが、これでだいぶ弱体化されるのではないでしょうか。ただこれだけ「多くは」と断りがあるので、その点だけ注意です。

(1-4) 傾斜路の前後のタイルは直線とする
 傾斜路にまっすぐ入りやすいので、純粋に「坂道が登れる/降れるかどうか」に焦点がいきそうです。

(1-5) 交差点のレイアウトを制限(*1)(ワールドリーグのみ)
 三種類の交差点が制限されていますが、要は「進む方向を決めるのに必要なマーカーの他に、不必要なマーカーがある」ようなパターンが排除されています。



またワールドリーグの救助エリアでは、救助活動のステップアップを狙うような形で点が得られるようになっています。
ローカルルールで追加される得点だけで合計200点近くあるので、最終的には救助できなくとも挑戦する価値は充分あるかと思います。

またこの追加点に対しては被災者救助による乗数は適応されないので、ライントレースを捨てて救助のみを行っても200点程度しか得られません。

上位を目指すためには最低限でもライントレースをしっかりと行う必要があるでしょう。



部品点数を減らした、小さいバージョンのサイクロイド減速機のモデルも作ってみます。

今後何かに使い回すとして、小型化しておくに越したことはありません。

というわけで諸々を詰めてできたのがこちら
減速比1/5で外径65mmのモデルです。
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が、周り方はイマイチ
若干ですが、回すと引っ掛かりを感じます。

外周ピンに加え、内部のピンも滑り摩擦で受けています。
また減速比が低くトロコイド板が比較的速く回転するので、ますます滑り摩擦の影響が大きいです。

今はこの辺りを改善するために、非常に地味な調整をしています。
(なかなかうまくいかない)
 

宇宙エレベーターロボット競技会、という子供向けのロボコンがあります。



 今年も生徒が出るのですが、例年センスのないルールだなぁと思っていたら、今年になってより一層迷走しているので紹介します。

競技概要は
  • 宇宙エレベーターによる運搬作業を模した競技
  • テザーをつたいピンポン玉を運ぶ
  • LEGO以外を一切使えず、部品制限も厳しい
と言った感じです。

 具体的なルールはこちらを見てください。表紙抜きで5ページなので、かなりあっさりしています。
今回は私目線でよくお世話になっている小学生のグローバル部門について紹介します。
(といっても他も大差ないと思いますが)


微妙ポイント①:減点が重い

まずは得点の計算方法です。
(運搬した球Aの数-落下した球Aの数)×20  ・・・(1)
+(運搬した球Cの数-落下した球Cの数)×60  ・・・(2)
+(1200-ロボットの重量[g])       
+アースポートから出発10pt(初回のみ)    ・・・(3)
+アースポートへ 帰還20pt(初回のみ)     ・・・(4)
(球Aはピンポン玉、球Cはチャレンジボールと呼ばれ直径100mmの大きめのボールです。)

 この時点でセンスないなと思うのが、球を落とした事による減点があまりに重いということです。
もちろん宇宙エレベーターという競技背景を考えると落下物の重大性はわかります。
が、うっかり誤作動で球を落とすとあっという間に稼いだ得点が尽きてしまいます。

 まぁこれはゲームバランスの調整の問題なので「じゃあなるべく落とさないように正確性を重視しよう」と対策できるので、問題はありません。
ただ競技的には球を積極的に運ぶ必要があるのに、運ぶこと自体に付けられているリスクが重いな、というのが私の感想です。

微妙ポイント②:減点に下限がない
 一応「得点が合計得点が0点未満の場合は0点とする」というルールがあるのですが、そういう話ではなく。例えば「球Aはたくさん運んだが、球Cを落としてしまったために得点が伸びなかった」ということがありえます。
 逆に考えると、例えばロボットの開発段階で「球Aは完璧に運べるようになったけど、残り時間は少ないし球Cにチャレンジするのはやめておこう。中途半端に落としたら嫌だし」となるわけです。別にストイックな記録会であれば気にしません。しかし少しでも教育目的の競技会を行うのであれば、このように挑戦すること自体にリスクをつけるルールはセンスがないなと思ってしまいます。

微妙ポイント③:ルールの目的がよくわからない
 見出しと違う話になりますが、この競技会ではロボットの重量も得点になります。1200点をベースとして、ロボットの重量[g]だけ得られる得点が減ります。例えば500gのロボットを作れば700点を得られるわけです。宇宙エレベーターという設定をうまくルールに反映していて、ルール全体の中で私が一番好きな部分でもあります。

 が、私はルールの穴を付くのが好きなのでこう考えるわけです。

重量0[g]の虚無ロボットを使って球を0個運べば、何もせずに1200点を得られる!

(リージョナル部門だと球Aが最大50個で全て運んで1000点なことを考えると、この1200点というのは下手したら優勝できる得点です。)

もちろん対策ルールはちゃんとあります。
ピンポン球(A)やチャレンジボール(C)を一つも運搬できなかった場合のポイントは0とします
 しかしながら、実際にやってみれば分かるのですが、テザーを登るロボットを作る時点でこの競技会は結構難しいです。なので大会では1/3~1/2程度のロボットがテザーを満足に登れず、いわゆる「競技にならない」状態になります。
 するとそのまま、1/3~1/2は0点が並ぶわけです。繰り返し言いますが、ストイックな記録会ではさておき、教育目的の大会でこんなことをされると、子供のモチベーションもあったものじゃないでしょう。
 とぼやいていたら、今年から新たにルールが追加されました。上の計算式にも書いてある通り、アースサポート(地上付近のスタート地点)を出発/帰還するだけで点数がもらえるようになりました。これにより「球は運べなかったけど登れるロボットはできた」というチームに点数が与えられるわけです。
 もちろんここで10点20点得た程度では、順位的に下位なのは変わらりませんが、どちらがより子供のモチベーションになるかを考えれば、無いよりは合ったほうがマシでしょう。

 とでも思ったか...?

先程のルールを良く見てみましょう。
ピンポン球(A)やチャレンジボール(C)を一つも運搬できなかった場合のポイントは0とします
当然、出発/帰還ポイントも0になります。
つまりロボットが動いても球を運べなければ得点は0で、要は従来どおりです。
何も考えずにルール作ってる感がすごいですね。


微妙ポイント④:大会当日に調整できない
 ルールというよりは運営の話ですが、文字通りです。試合で使うフィールドは、競技が始まるまで触れられません。別にフィールド自体は運営が販売しているので、競技で使うものと同一のもので普段の練習は行なえます。しかし文字通り命綱であるテザーが曲者で、使い込むほど毛羽立っていき、登りやすくなるわけです。
 登るにあたってはテザーの状態が最重要項目であるにも関わらず、そのテザー自体が使用状態によって変わるため、競技のもっとも重要な部分で「本番環境で試走ができない」ことが響いてくるわけです。
 ちなみに大会で使われるテザーは、恐らく大会でしか使っていないので比較的新品よりです。なので傾向として登りづらいです。本番で登れないロボットが毎度やけに多いのはこのあたりが原因なんじゃないのかな、と思っています。
(一応対策はあって、新品のテザーを買い続けることです。高いですが)

微妙ポイント⑤:部品の使用制限が厳しい
 再びルールの話です。ロボットはレゴ以外で作ってはいけないのですが、より具体的には今年は次のような部品が使えます。
レゴエデュケーション SPIKEプライム セット
レゴエデュケーション SPIKEプライム 拡張セット
教育版レゴ マインドストーム EV3 基本セット
教育版レゴ マインドストーム EV3 拡張セット
 ちょっと前までNXTの部品も使用可能でしたが、気がついたら消えていました。
まぁ別にレゴ教材の代理店が主催なのである程度は販促要素があっても文句は言いませんが、これ、実際にやってみると結構窮屈です。

 特に恐ろしいのが、次々回の大会からはEV3系統は使えないことが宣言されています。
実はSPIKEは歯車関連の充実度は貧弱で、ウォームギアが無かったり、そもそもサイズのバリエーションが少なかったりと、凝った機構を作るにはかなり窮屈です。
 ある程度の窮屈さは工夫する機会を生みますが、残念ながらこの窮屈によって得られる技能は「いかにレゴを上手に使えるか」です。まぁレゴが上手になってもいいですけど、それよりかは、こういったロボコンの類に参加する人にはものづくり一般を上手になってほしいなと思います。


 以上です。
 まぁ、ルールを作るのは難しいなと思いますが、こうも目的が

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