Amalgam Blog

2020年02月

スミソニアン博物館といえば、アメリカのワシントンDCの中心に陣取る博物館群です。
そこの所蔵品280万点の3Dモデルを無償公開したそうです...

これ

控えめに言って頭おかしい
さすがスミソニアンとしか言いようがない

と思って航空宇宙関連をなんか出力してみようと思ったら7個しか項目がなかった

何があるんだろうと思っていたら大量の骨、骨、そして骨

まぁたしかに、発掘系は日頃から3Dスキャンしてそう


コロナ大変ですね。
オリンピックを控えている都合、国も臆病になっているという印象もありますが、対処としては見ての通り色々行われています。

一方で「病院に行ったのに検査を受けさせてもらえない」などの批判も上がっています。

今回のコロナという疫病について、どういったことが起きてるのかという全体像をそれとなく解説していきたいと思います。

断っておくと、私は情報理工学部であって医学部ではないので、その方面での専門的な話はありません。
あくまで疫学的観点での話になります(疫学も別に専門ではないけど)

目次
・疫病と戦う原則
・なぜ検査しないのか
・PCR検査とは何者か
・終わりはいつ来るのか


・疫病と戦う原則
疫病と戦うには「リソースの管理」が大変重要です。
ここでいうリソースとは、例えば病床数のことです。
病床数以上の患者が出てしまったとき、その先は見捨てられることになります。

今回の場合、重症化した患者には人工呼吸器が必要なことが多いです。
ベットはあるけど呼吸器がもう無いので、入院はしたもののただ寝かされているだけというのが「見捨てられた」状態です。
ベットもなくなれば「自宅でお大事に」と言わざるを得ません

それ以外の、例えば経済維持だとかそういいったものは入っていません。
長い目で見れば問題になってきますが、疫病と戦うという一点に集中するのであれば切り捨てられます。

もちろんその疫病にそこまでして戦う価値があるかという問題がありますが、それは今回の議論外とします。

例を上げましょう
学校の休校要請が出ました。
これを病床数リソースの観点からは次の二点の評価ができます。
・患者数が減る(本当に減るかは分からない)ため、リソースに余裕が出る
・子供の世話をするため病院職員が休みを取り、リソースが減少する
(他にもあるだろうけど略)

この二つのせめぎ合いの結果、前者が後者を上回るのであればこの施策は成功と言えます。
仮に学校再開後に学生らが罹患しても、ピークをずらすことさえできればリソースが間に合う可能性が大きくなります。

そもそも、国には緊急事態宣言という切り札があります。
これによって人の動きを大胆に封じ込めてしまえば、感染はかなり抑えられるはずです。

しかしこれは経済的にも心理的にも、諸刃もいいところです。
今回のコロナでは学校やイベントに絞って部分的にそれを行っていると言えます。
(要請という形ですが、十分すぎるほどに自粛が進んでいるでしょう)

・なぜ検査しないのか
これが今回の目玉です。現在では主にPCRを用いた検査を行っています。
理由は次の二点
・単純にコストがかかる。
・PCR検査の信頼性が低いから

検査は、感度や特異度といった数値でその性能を評価できます
詳しくはここでも読んでください
簡単に説明すると
感度:真に陽性の人を見逃さない割合
特異度:真の陰性の人を陽性にしない割合
です。

ここまで言っておいてあれなんですけど、今回のPCR検査について感度だとか特異度を定義することは出来ません。説明は次の項でします。

定義できないなりに推測される特異度はおよそ4~5割だそうです。
これは大変ひどい数字で、真に陰性の二人に一人以上が陽性と判断されてしまいます。

陽性と出たからには野放しにしておくことは出来ません。
陰性と出た人間を隔離は出来ません。

ところで皆さんの身の回りにコロナウイルスの患者は居ますか?
2/26段階での発症例は167だそうです。つまり人口で割るとおよそ76万人に一人ということになります。
発症しない感染例も報告されています。それも考慮して、感染者が10倍だとしても7.6万人に一人です。

こんな状態で無差別検査をしてみましょう
10万人検査しても1~2人程度しか真の陽性はいません。
まずこの1~2が陽性と判断されるかすら怪しく、しかもそんな中で5万人近い偽陽性が出る可能性があるわけです。(そして大量の偽陽性によってリソースは一瞬で潰えます)
以下に無茶かがわかるでしょう。

このため医者による診察によってスクリーニングを行い、検査を受ける集団の罹患者の密度を少しでもあげようとしているわけです。

これが風邪っぽいから病院にいって念の為コロナ検査も...というふうには行かないわけです
(熱あり、発症者との濃厚接触あり、その他諸症状ありで検査を受けさせてもらえいなんてことはあまりないはずです。)

冷たい言い方をすると、これはあなたを守るのではなく社会を守るために合理的な判断です。

・PCR検査とは何者か

まず被検者から試料を採取します。通常は喉か鼻から粘液を取ります。
ここからコロナウイルスを探すわけですが、そのままでは濃度が低く見つかりません。
ここで培養するのですが、適当に培養しても全部が増えて結局濃度は上がりません。

ここで特定のDNA配列のみを培養できるプライマーというものを用いることで、そのDNAの数だけを爆発的に伸ばすことが出来ます。
新型コロナの全ゲノム解析は済んでいるため、そこから他には無いような特徴的な部分を切り取り、それを培養させるわけです。

とまぁ、実は結構アナログな仕組みです。
採取が地点の運が悪く培養できるほどコロナが含まれていなかったり、逆もしかり
培養がスムーズに行くかという問題もあります。
採取は喉でやるほうが結果がよく出る傾向があるらしいですが、喉でやると咳などで医者への感染リスクが上がることから鼻で済ますことが多いなんて話もあります。

PCR検査になぜ感度や特異度が定義できないかというと、これらは確定診断の結果から逆算されるからです。
確定診断というのはその名の通り、これをやればほぼ確実に白黒つくというものです。
例えばガンであれば細胞検査がそれに当たります。

現在のコロナウイルスに対しては確定診断に当たるものが存在しないため、PCRの評価ができないわけです。
場合によっては「発症したかしないかを以て確定診断とする」ということもできますが、コロナの場合は発症せずとも感染力をもっているケースが存在していたため無理です。

そろそろ血清による抗体反応を用いた検査がされるらしいです。
ただこれが確定診断となりうるかどうかは怪しい

・終わりはいつ来るのか
感染者一人が何人に感染させるか、という基本再生算数(R0)というものがあります。これが1より小さければ自然に収まるわけです。
どうすればR0<1になるのか

抗体がある人は発症しづらいことを考えると、一通り全員が感染し切る前にはR0<1になりそうです。
(ただこれは最悪の収束の仕方でしょう。現在死亡率は高くないとはいえ、1000万人単位で罹患すれば死亡者数は相当に上ります)

社会的な取り組みによってもR0は下がるでしょう。人が集まる機会は確実に減っていっています。
アルコール除菌類も、品切れが続出しているからには普段よりも使っている人は多いでしょう

あと大きな要因としては天候が挙げられます。
そもそもインフル等が冬に流行る理由は気温が低く空気が乾燥するからです。
空気の状態で飛沫感染の有効射程が一気に縮まるウイルスも珍しくありません。

コロナも、冬明けとともに姿を消してくれるかもしれません。
逆に春になっても収まらず、梅雨明けでもまたR0が1以上であれば、上に挙げた最悪のシナリオが待っているかもしれません。

まぁ現段階では感染例も死亡率も決して高くないので、気軽にとは言いませんがそこまで気負いする必要はないと僕は思っています。これは個人の感想です。

コロナに文句があるとすれば
・中国に発注した電子部品が一向に届かない
・花粉症始まってるのにマスクが買えない

特に後者
いい加減そろそろ高尾山の杉を根絶やしにしてほしい

これで動作検証が必要なセンサは最後かな
最初は秋付きで売ってるアナログのジャイロモジュールを使おうと思いましたが、ピン数を抑えられて回路も簡単なI2Cのものにしました。

Amazonで売っていた安いやつです

ライブラリを落として動かすだけなので苦労なく動きました。
(急に画像がアップロードできなくなってしまったので画像なし)
参考はここ
ライブラリが古く変数型を改修してやる必要がありましたが、その程度です。

問題は、このサンプルプログラムだけでスケッチがフラッシュメモリの2/3を消費していること
今後切り詰めていく必要が出てきそうです。

本当に必要になったら頑張ります。

とりあえずここまでで最低限必要な部品が揃ってきたので、Arduino周りの回路の検討を初めます



先日、来年度から入る研究室の修士論文発表を見に行ったところ「配線が汚すぎてとても論文を外には出せない」とボロクソに言われていて大変つらそうだったので、配線をキレイにまとめる努力をしたいです。

配線をキレイにするためには
・配線の絶対量を減少させる
・配線の動線を考慮して設計する
あたりでしょうか...

やろうと思えばそこまで難しいことではないのですが、手間はかかるんですよね。
最初から全ての回路配置が決まってることって稀だと思うので、そうすると最後に帳尻を合わせる作業が必要になるわけです。
帳尻とは、つまりケーブルの長さを整えて予め用意した動線のいずれかに押し込める...と
性能に一切影響しないためモチベーションが上がらない事が多いというのがよくあるパターンかと

まだ先のことですが善処します。

長らく反りに悩まされてましたが、解決の糸口がやっと見つかりました。

結論から言うと、反りにある程度の再現性が見られました。
反り自体を制御することが難しく、また反りを定量的に測定することも同様です。

糸口の概要は
「同じぐらい反った部品を二つ合わせて反りを相殺する」
というものです。

そもそも反りを定量化するにはどうすればいいのか
xy平面上に広がる板材を考えて、反りは
・焼かれたスルメイカみたいないわゆる反り(イカ反り)
・軸周りの捻られるような変形(捻り反り)
の二つに分けられると思います。
これがxy軸方向両方にあるので、4つのパラメータで全ての変形を表現できる...のかな?

まぁ分かったところでどれもノギスじゃ測れない類です。


「反りはどこから来るのか」

3Dプリンタから出力した段階では、部品はしっかりとステージに張り付いています
ところが剥がすとほんの若干反っている
二つの仮説があって
・剥がすときに大きな力がかかって変形してしまう
・出力前後の温度変化による残留応力
前者は割とあるかもしれない...が、この程度の力で変形するなら後から手で曲げても直せそう(直せない)
後者は金属を出力する3Dプリンタでよくある現象です。3Dプリンタに限らず溶接でも起きます。
熱で体積が変わる素材を熱した状態で成形しても、冷やすと縮んでしまうと
全体的に一回り縮むと思いきや、それだと表面と内部で収縮率が異なってしまいます。
結論から言ってこれは綺麗に縮めないので、どこかで素材が引っ張られているような状態になり、これを残留応力と呼びます。(広義にはもっと色々あるかも)

ちなみにABSの熱膨張係数は65~95*10^-6[K]だそうです。
常温から250K加熱されるとすると、膨張率は1.625~2.375%と
意外と大きい。なんか間違ってそう。

これによると、10mmもあれば0.1~0.2mm程度の膨張があるわけで、つまり冷えたときはそれぐらい縮もうとします。
ABSの引張弾性率を2000MPaとすると、応力は32~47MPa
多分部品の端の方は何事もなく縮んで、中の方は縮めず残留応力になると...
断面積が100mm^2だとすると、受ける荷重は4000N程度...
これは流石に大きすぎる?なんか間違っている

実際は出力の際の充填率は20%なので、中はスカスカです。
ただ表面部分は何層かによって固められてるので、表面部ほど残留応力が発生しやすいはずです。
加えて、反りへの影響も大きいと...

ここから言える対処法として、出力時の温度を限りなく下げるか
もしかしたら充填率を変えてもよくなるかもしれない?

冒頭でも言った通り、反りの定量化がよく分からないので、なんかいい方法思いついたらやります。









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